風のスケッチブック

記憶を旅する脳内タイムトラベラーの手帳

朝の幻想

 

〜1960年代後半(5才頃)春のできごと〜 

目覚めると兄姉たちはまだ眠っていました

私は自分の入っている布団の稜線を見ていました

しばらく見続けていると布団カバーの毛羽立ちが

何か意志を持ったものに見えてきました

空想がふくらんでいきます

布団が砂漠になりました

毛羽立ちが人間の列になりました 

人間の列が色々な形で動き出しました 

それは

砂漠を移動するサーカス一座でありました